川崎アイeyeセンター
メールマガジン『アイeye』

第208号

2024年3月25日 発行
発行責任者 杉山雅章


目次

目次ここまで


1 ニュース&トピックス

(1) 「音声解説付きDVD映画の体験上映会」のご案内

 4月は、日本映画「舟を編む」を上映いたします。本作は、シネマ・デイジーの製作はありません。

日時
4月27日(土曜日) 13時30分から(2時間14分)
※4月から土曜日のみの開催となります。
定員
46名・予約制(定員を超えた場合、市外の方は抽選となります。)
締め切り
4月12日(金曜日)17時
作品情報
出版社・玄武書房に勤める馬締光也は、変わり者として持て余されているが、言葉に対する天才的なセンスで一目を置かれる新人編集部員である。辞書編集部に異動し、個性派ぞろいの辞書編集部の中で、見出し語が24万語という大規模な辞書「大渡海」の編纂に没頭している。ある満月の夜、馬締は下宿屋の孫娘・林香具矢と出会い一目惚れをしてしまう。初めて感じたある思いをなんとか“言葉"にして伝えようとするものの、言葉のプロでありながらふさわしいものを見つけることができずに動揺する。もどかしくも微笑ましいやりとりが描かれる、“言葉"が編むハートウォーミングなラブストーリー。
監督
石井 裕也
原作
三浦 しをん
出演
松田 龍平、宮崎 あおい、黒木 華 ほか

2 スタッフルームから/「男の手料理」

 センター長の杉山です。20数年ほど前になりますが、燻製料理を作ったことがあります。当時はアウトドアブームで、アウトドアショップに様々なキャンプ用品が並んでいました。その中に、5センチ角、長さ30センチのスモークウッドという棒状のものを見つけました。説明書を見ると簡単に燻製が作れそうです。早速購入しました。段ボール箱に、チーズ、はんぺん、ゆで卵、ウィンナーソーセージなどをひもでぶら下げ、箱を石のブロックに載せ、下にスモークウッドを置き、一遍に火をつけると煙が出てきます。お線香のようなイメージです。後は1時間ほど放っておくだけ。独特の香りと旨みを味わうことができ、妻も子供も喜んで食べます。

 もっと色々なものを試してみたくなり、一斗缶をもらってきて、自家製スモーカーを作成。スモークウッドはお値段がちょっと高いので、スモークチップという木片を電熱器で熱をかける方式に変更。30分おきにチップを追加する手間はありますが、サケの半身、ローストチキンなど、おいしく仕上がります。男の子3人なので、すぐに食べきってしまいます。更に一斗缶を2段にして、生産能力を2倍にアップ。

 勢いにのりロースハムつくりに挑戦することに。豚のロースを1キロほど購入するので高価です。失敗はできません。ニンニクなどの香味野菜、スパイス、塩、しょうゆを加えた液体に1週間ほどつけ、半日ほど流水につけて塩抜きし、一日陰干しして、スモーカーに数時間いれます。大変な労力と費用をかけた一品です。さて、そのお味は…。「ウッ、すごいニンニク臭!」あまりの匂いに、家族のだれも手を付けません。何でも食べる食欲旺盛な小学生の息子さえ、「これは無理」と言って食べません。妻からは「捨てるなんて許しません」の一言。そこで私が毎朝、一人、この激ニンニク臭ロースハムを食べ続けることに。数週間の苦行でしたが、私の心はくじけません。リベンジにもう一度挑戦することに。説明書をよく確認し再度作ってみましたが、やはり強いニンニク臭。

 「説明書通りにやっているのに」と妻に相談してみたところ、原因がわかりました。ニンニク4分の1片とあるのを、丸ごと一個の4分の1を入れたためでした。道理でにんにく臭いわけです。たまにしか料理をしないワイルドな男には、1片などという小さい単位が理解できないのです。この2回目の苦行をしている最中、子供たちも燻製料理にそろそろ飽きてきたようで、「何でわざわざ煙の中に入れるの?」という発言が…。これが一撃になり、苦行を終える頃には私からすっかり燻製ブームは去り、その後作ることはなくなりました。


3 本棚を探して/「新人さんが作りました」

 点訳担当の浦野です。当センターでは、点訳者養成講座と音訳者養成講座を隔年で交互に開催しています。今年度は音訳者養成講座の年ですので、点訳者養成講座はありません。
 しかし、点訳者養成の業務がまったくないわけではないのです。今年度は講座修了者のフォローアップの年と位置付けられており、1タイトル目の点訳支援を行います。
 今回は、「新人点訳者」が点訳した図書4タイトルを紹介します。そのうち2タイトルは、他館でデイジーの製作がありますので、その情報も加えています。

■『浮寝鳥』春日 いと 著
 点字3巻 デイジー製作なし

内容:気がついたらいつのまにかホームレスになっていた66歳の十和子さん。彼女をなんとか助けようと孤軍奮闘する公務員の永山くんだが…。日ごと酷さを増す社会のひずみに陥る普通の人々の実相を、元公務員作家が巧みなフィクションで描く。

■『たりる生活』群 ようこ 著
 点字3巻 デイジー5時間35分

内容:愛猫を見送り、27年間住んだ、一人暮らしには大きすぎる部屋をいよいよ離れることにする。〈終活〉の第一歩、身軽な生活を手にするための引っ越しエッセイ。

■『ここが終の住処かもね』久田 恵 著
 点字3巻 デイジー5時間57分

内容:シングルマザーとして奮闘してきたカヤノは、70代の今、都会から移住した「サ高住」で気ままに暮らしていた。個性的な住人たちとのやりとり、娘や息子との関係、予期せぬトラブル、ときめく出会い。風光明媚な丘陵地の「サ高住」を舞台に、いまどきシニアの日常生活を軽妙なタッチで描いた物語。

■『円形校舎に夕陽が沈む』福田 眞由美 著
 点字2巻(近日完成) デイジー製作なし

内容:自分の目で見て、自分の耳で聞いたこと以外のあやふやな話は絶対に信じない。17歳で初めて体験したことは、少しだけ少女を大人にした。昭和30年代の多感な高校時代を描いた、ノスタルジック・ストーリー。


4 【読書応援企画】耳で楽しむテレビ番組

 引き続き、浦野です。皆様は「テレビ・デイジー」をご存じでしょうか。NHKの音声解説付きのテレビ音源を、日本点字図書館がデイジー編集したものです。ドラマ、演芸、ドキュメンタリーなど、いろいろなジャンルの番組がデイジー化されています。当センターで所蔵しておりますので、市内の方には直接貸し出し可能です。市外の方は、日本点字図書館にお申し込みください。
 今回は、庄司・浦野がおすすめするドラマ6作品を紹介いたします。

■『アシガール』 7時間40分

内容:走ることだけが得意な16歳の女子高生が戦国時代にタイムスリップ。一目惚れした若君を守るため、足軽として戦場を駆け抜ける。森本梢子著の漫画をドラマ化したエンターテインメント時代劇。全12回を収録。

■『家康、江戸を建てる 前編・後編』 2時間30分

内容:「大都市・江戸」を作り上げた徳川家康を描いた、門井慶喜著の同名小説をドラマ化。上水の整備を命じられた大久保藤五郎を描いた前編と、金貨の「小判」作りを命じられた橋本庄三郎を描いた後編を収録。

■『決してマネしないでください。』 3時間55分

内容:幼いころから筋金入りの科学好きな青年。大学に入ってからも恋愛に無関心だった彼が、ある日、学生食堂のお姉さんに恋をした。一風変わった恋の努力を描くラブコメディ。蛇蔵著の同名漫画をドラマ化。全8回を収録。

■『スリル! 赤の章』 3時間19分

内容:警視庁の庶務係で働く女性職員は、事件に対する嗅覚が極めて鋭い。捜査一課の刑事や腹黒弁護士を利用し、彼女は事件の真相に近づいていく。「スリル! 黒の章」と物語が連動するドラマ。全4回を収録。

■『スリル! 黒の章』 3時間19分

内容:割りの良い仕事を求めては、一銭にもならないことに振り回される腹黒弁護士。捜査一課刑事と、警視庁庶務係の女性職員と関わりつつ、怪事件を巻き起こす。「スリル! 赤の章」と物語が連動するドラマ。全4回を収録。

■『満願』 3時間1分

内容:業の闇に飲み込まれていくやり手商社マン、若い巡査の殉職の謎、美しき下宿屋の女将が守りたかったもの…。米澤穂信著のミステリー小説『満願』所収の短編3編をドラマ化。全3夜を収録。

 このほかに、落語・講談などを収録した『日本の話芸』も人気です。ご希望は貸し出し担当まで。


5 編集後記

 サピエ停止のこの期間、2回連続で「読書応援企画」を掲載いたしました。サピエ再開は27日。あと数日お待ちください。

メールマガジン『アイeye』 編集委員 浦野盛光


発行:川崎市視覚障害者情報文化センター(川崎アイeyeセンター)
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ファクス :044-222-8105
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公式ウェブサイト:http://www.kawasaki-icc.jp/


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