川崎アイeyeセンター
メールマガジン『アイeye』

第188号

2023年5月25日 発行
発行責任者 杉山雅章


目次

目次ここまで


1 ニュース&トピックス

(1) 「音声解説付きDVD映画の体験上映会」のご案内

 6月は、日本映画「雨あがる」を上映いたします。

日時
6月23日(金曜日)・24日(土曜日) 13時30分から(1時間31分)
定員
30名・予約制
作品情報
享保の時代。士官につくこともできず、諸国を渡り歩く浪人の三沢伊兵衛。妻のたよは、夫の生き方が立派だと考えているが、職のない伊兵衛はたよに対し負い目を抱いていた。剣の達人でありながら人の良さが災いし、人を押しのけてまで出世することができない武士と、そんな夫を理解し支える妻の心温まる絆が描かれる。
監督
小泉 堯史
出演
寺尾 聰、宮崎 美子、原田 美枝子 ほか

■年間パンフレット完成のお知らせ

 製作が遅れておりました上映会の年間パンフレットが完成しました。Web版は以下のURLからご覧いただけます。PDF版、テキストデータ版をダウンロード可能です。このほかに、点字版、デイジー版(合成音声)も製作中ですので、ご希望の方はセンターまでお申し込みください。
 2023年度上映会作品とパンフレット
 

(2) プレクストークPTR3・リンクポケットの最新ファームウェア公開のお知らせ

 昨年12月より、PTR3、リンクポケットからサピエ図書館を利用した際、国立国会図書館から配信されているタイトルではエラーが出てしまう問題がありました。これに対し、プレクストークの製造元から最新のファームウェアが公開され、バージョンアップをすることで従来通り利用ができるようになったということです。下記URLをご参照ください。
 プレクストークPTR3 最新ファームウェア

 その後、リンクポケットにおいて不具合が出ている旨の連絡も出ましたので、リンクポケットユーザーのかたは併せてご確認ください。
 リンクポケット 最新ファームウェア


2 スタッフルームから/「ゴールデンウィークを満喫」

 貸し出しの庄司です。この3年間、外に遊びに出ることがめっきり少なくなりました。しかし、今年のゴールデンウィークは、近場のお出かけを楽しみました。

 初日、年代が近い3人でランチをしました。場所は二俣川駅直結のジョイナステラス。仕事の話、町内会の話、家族の話、健康の話。たくさんおしゃべりしました。ランチは、ヘルシーな「サバの味噌煮定食玄米ご飯少なめ」にしたのに、デザート5種盛りセットを追加してしまい、おなかも心もいっぱいに。なんだかとても楽しかったです。

 そして、5月1日は、ロゴス点字図書館を見学に行きました。ロゴス点字図書館は、JR京葉線の潮見駅から徒歩7分ほどのところにあります。駅からの点字ブロックは高架下の遊歩道に敷設されているので安心して歩くことができます。静かで落ち着いた街並みです。日本カトリック会館の1階にロゴス点字図書館の事務室があり、書庫や録音ブースは他の階に分散しています。この建物が素敵なのです。地上8階地下1階の大きな建物で、ロビーを入ると吹き抜けの空間があり、その3階部分から下まで聖書の言葉が刻印された石板のようなモニュメントがあります。司祭室や宿泊室、聖母子像やキリスト像などもあり、ところどころにソファーが置かれ、上の階からは運河や海浜公園が見えます。録音ブースは2つですが、調べ物ができる参考資料やテーブルもあるゆったりとしたお部屋で、集中して作業ができそうです。反対に、書庫はマスターとなるカセットテープや原本が天井付近から床までぎっしりと詰められていました。しかも正方形の部屋ではないので一人分の通路が入り組み迷路のようでした。どこも、書庫のスペース問題は切実なようです。選挙公報を印刷するための高速点字プリンター(推定5百万円)や、CDの盤面にタイトルを印刷するためのプリンターなどもあり、興味津々でいろいろなところを見てしまいました。帰りは、八重洲のおしゃれなカフェでランチを楽しみました。

 そのほか、家族で食事をしたり、息子の家に遊びに行ったり、大学時代の友達のお家を訪問したりと休日を満喫しました。久しぶりに「人と会う」ゴールデンウィークで、心身ともにリフレッシュできました。


3 本棚を探して/「追悼 坂本龍一さん」

 3月28日、坂本龍一さんが亡くなりました。享年71歳。まだお若かった。でも、たくさんのものを残してくださったと思います。
 今回は、坂本龍一さんにまつわる著書をご案内いたします。

■『音楽は自由にする』
坂本 龍一 著/点字4巻 デイジー8時間43分
内容 幼稚園での初めての作曲。厳格な父の記憶。高校でのストライキ。YMOの狂騒。「ラストエンペラー」での苦闘と栄光。同時多発テロの衝撃。57年間の半生と、そこにいつも響いていた音楽。そのすべてを自らの言葉で語った、初の自伝。
コメント 作曲だけでなく、文章も素敵です。
■『シネマ・デイジー 戦場のメリークリスマス』
大島 渚 監督/坂本 龍一 音楽・出演/デビッド・ボウイ ほか出演/デイジー2時間8分
内容 1942年ジャワの日本軍捕虜収容所を舞台に、日本軍人と西洋人捕虜の複雑な人間関係、西欧と日本の文化的衝突を描く映画。毎日映画コンクール日本映画大賞、ほか受賞。
コメント 出演交渉に来た大島渚監督に「映画音楽を担当させてもらえるなら出演する」と言ったとか。初めての映画音楽制作で、英国アカデミー賞において作曲賞を受賞。印象に残る音楽もお楽しみください。
■『シネマ・デイジー Ryuichi Sakamoto:CODA』
スティーブン・ノムラ・シブル 監督 坂本 龍一 出演/デイジー1時間45分
内容 坂本龍一の音楽と思索の旅をとらえた、劇場版ドキュメンタリー映画。2012年、坂本龍一は宮城県名取市で、被災したピアノと出会う。津波という自然の猛威によって水におぼれたピアノの音を聴き、死体のような感じを受けたというが…。第42回報知映画賞特別賞受賞。
コメント 坂本さんは東日本大震災で被災した楽器の修理に尽力されていました。亡くなる2日前にも東北ユースオーケストラのコンサートを視聴し若い演奏家を応援していたそうです。

 貸し出しをご希望の際は、当センターまでご連絡ください。


4 ガラホのすすめ(上)

 点訳担当の浦野です。私は今でもいわゆるガラケーを使っています。スマートホンも併用しているのですが、電話やメールに関してはガラケーの方が使いやすく、なかなか手放す決心がつきません。
 ここまで読んで「ガラケーはもうなくなるのでは?」と思った方もいるでしょう。通信各社は3G電波の終了を予定していて(auはすでに終了)、3G電波を使うガラケーは使えなくなります。しかし私が使っているのは、スマートホン用の4G電波で通信する新しいタイプのガラケーです。内部ソフトウェアもスマートホンのものを転用しているため、ガラケーとスマホの中間という意味で「ガラホ」ということもあります。

■全盲者でも使えるガラホ

 現在音声読み上げ機能の付いたガラホは以下の2機種です。

1. ドコモらくらくホン F-01M

 ガラケー時代からユーザーの多かったらくらくホンシリーズの後継機種です。昔ながらのらくらくホンとほぼ同じ使用感で利用できます。
 障害者割引を適用した場合の月額は1100円で、0.1GBのデータ通信ができます。通話オプションは5分かけ放題が無料(超過時の料金は30秒22円)、完全かけ放題は1100円です。

2. auかんたんケータイ KYF41

 らくらくホンに比べると音声対応していない部分が多い印象ですが、基本的な使用には問題ありません。一部の機能を省略した「かんたんケータイライトKYF43」もあります。
 障害者割引を適用したときの月額は、1188円で、0.6GBのデータ通信ができます。通話オプションは5分かけ放題が770円、完全かけ放題が1870円です。通話オプションはドコモより高くなりますが、通常30秒22円の通話料に対して、障害者割引が入ります。
 なお、メールもインターネットもしないという場合は、0.6GBのデータ通信を外すことができます。この場合、上記より330円安くなります。

※ソフトバンクからも「かんたんケータイ」という機種が発売されていますが、こちらが音声読み上げ対応なのかは不明です。

 なお、上記の月額料金に加えて端末料金がかかります。

 ――次回に続く。


5 編集後記

 急に暑くなって、早くも夏バテ気味の私。皆様もお気をつけください。

メールマガジン『アイeye』 編集委員 浦野盛光


発行:川崎市視覚障害者情報文化センター(川崎アイeyeセンター)
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電話:044-222-1611
ファクス :044-222-8105
メールアドレス:kawasaki-icc@kawasaki-icc.jp
公式ウェブサイト:http://www.kawasaki-icc.jp/


メールマガジンは ここまでで終わりです。


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