川崎アイeyeセンター
メールマガジン『アイeye』

第234号

2025年4月25日 発行
発行責任者 内藤牧


目次

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1 ニュース&トピックス

(1) 休館日のお知らせ

 ゴールデンウイーク期間中の休館日は、4月28日(月曜日)・29日(火曜日)と、5月3日(土曜日)から6日(火曜日)までです。ご来館や図書の希望をされる場合はご注意ください。

(2) 「音声解説付きDVD映画の体験上映会」のご案内

 5月は、日本映画「老後の資金がありません!」を上映いたします。本作は、シネマ・デイジーの製作はありません。

日時
5月24日(土曜日) 13時30分から(1時間55分)
定員
46名・予約制(定員を超えた場合、市外の方は抽選となります。)
締め切り
5月9日(金曜日)17時
作品情報
家計に無頓着な夫の章、フリーターの娘まゆみ、大学生の息子・勇人と暮らす平凡な主婦・後藤篤子は、あこがれのブランドバッグも我慢して、夫の給料と彼女がパートで稼いだお金をやり繰りし、コツコツと老後の資金を貯めてきた。しかし、亡くなった舅の葬式代、パートの突然の解雇、娘の結婚相手が地方実業家の御曹司で豪華な結婚式を折半で負担、さらには夫の会社が倒産と、節約して貯めた老後の資金を目減りさせる出来事が次々と降りかかる。そんな中、章の妹・志津子とのやりとりの中で、篤子は夫の母・芳乃を引き取ることを口走ってしまう。芳乃を加えた生活がスタートするが、芳乃の奔放なお金の使い方で予期せぬ出費がかさみ、篤子はさらなる窮地に立たされてしまう。
監督
前田 哲
原作
垣谷 美雨
脚本
斉藤 ひろし
出演
天海 祐希、松重 豊、新川 優愛、加藤 諒、柴田 理恵 ほか

(3) センター×小学館コラボ企画「オーディオブック・サロン」を開催します

 市川 沙央 さんの「ハンチバック」が2023年に芥川賞を受賞すると、視覚障害者など読むことに困難を抱える読者の存在が世間的に注目されるようになりました。このことから出版社の取り組みも進み、配慮された書籍が続々と登場しています。「耳で聴く本」、オーディオブックもそのひとつです。
 それでは、従来のデイジー図書とはどのように違うのでしょうか? 本イベントでは聴き比べや、出版社へのインタビューなどを通し、オーディオブックの魅力にふれる機会をご提供します。入場無料、申し込み不要となっています。どうぞお気軽にお越しください。

開催日
5月31日(土曜日)10時から16時
会場
センター 多目的室A・B・交流室
※ 1階「会議室」は休憩スペースとして開放(飲食不可)
内容
(a)10時から 「オーディオブック」ってどんなもの?
(b)第1回 10時30分から12時、第2回 14時15分から15時45分 デイジー図書と聴き比べてみよう
 説明:読書会コンビの藤本と庄司がご案内役として登場します。担当別にオーディオブックをセレクトしてみました。
 ・藤本の一冊:林家たい平の『ドラ落語』「いたわりロボット」藤子・F・不二雄 原作、林家 たい平 作
 ・庄司の一冊:『バスタブで暮らす』四季 大雅 著
 ほか、担当者の個性が光る図書を多数ご紹介予定!
(c)13時から14時 つくり手インタビュー
 説明:小学館の 木村 匡志 さんが登壇。つくり手の思いを伺います。皆様のお声も、ぜひ出版社にお届けください。
注意事項
※ 当日、取材が入る可能性があります。個人情報には配慮しますが、その点ご了承ください。
※ 自然災害の発生などによるイベント中止につきましては、前日の15時までに当サイトにてご報告します。必ずご確認ください。
お問い合わせ
担当・橋口まで

2 スタッフルームから/「初めての娘の手料理」

 皆様、こんにちは。iPhone、パソコン訓練担当の田中です。

 私には今月から中学2年生になる娘と小学6年生になる息子がおります。娘が小学5年生のころ、初めて家庭科の授業で料理の勉強をした時のことです。私が仕事から家に帰るなり「パパ、今日の夜ご飯は●ちゃんが作るからね」(●は娘の名前)というではありませんか。今まで1回も料理を作るなんてことを発言したことなかったのに。子どもの成長していく姿を目の当たりにした私は、「分かったよ。それじゃお願いしますね。」とあたたかな気持ちで伝えました。

 お風呂に入った後、自室に戻りかれこれ1時間以上たちましたが完成する気配が全くありません。大丈夫かな、ケガしていないかなと心配しましたが妻が見ているのでおそらく大丈夫だろうなと思ったりしていた時に「パパできたよ」と娘が手作りしたご飯を持ってきてくれました。お茶碗には白米と小さい小皿には卵焼きが一つ置かれていました。娘が頑張って作った手料理なのでこみあげてくるものがありましたが、心の片隅には1時間以上かけてこの内容なの?という複雑な気持ちになりました。配膳を終えた娘はその場にとどまっております。どうやら感想を聞きたいのでしょうね。

 私が「いただきます」と伝え一口パクリと卵焼きを食べました。ムムム、この一口にあらゆる食感と味が交わっているではありませんか。私が分かった限りではスライスチーズ、ブラックペッパー、砂糖、味の素、しょうゆあたりかなと。娘には「初めてにしてはうまくできたけど、色々な調味料やスライスチーズはかえってまずくなっちゃうよ」と厳しいコメントを話してしまいました。娘は「分かった。次は頑張るね」とにこやかに話してくれました。

 ところで何を入れたのかを尋ねると、スライスチーズ、ブラックペッパー、砂糖、味の素、しょうゆは正解でしたが他が分かりませんでした。妻に確認したところ、追加で牛乳、オイスターソース、塩、コショウ、ケチャップ、ソース、ナンプラーということが判明しました。調味料の選定とかき混ぜ作業で時間がかかっていたみたいです。私の分だけ作って自分の分は作らなかったようです。

 厳しいコメントにもにこやかだったのがよくわかります。その様子から魔女が鍋でコトコト煮ている光景が想像できました。


3 本棚を探して/「本屋大賞が発表されました」

 貸し出しの庄司です。4月9日に、2025年の本屋大賞が発表されました。今年は、大賞作品の『カフネ』が2位以下を大きく引き離し、断トツで大賞に選ばれています。選ぶのは全国の書店員たち。一次投票では、全国488書店の書店員652人が投票。二次投票では、336書店の441人が投票しました。二次投票はノミネート作品をすべて読んだ上でベスト3を推薦理由とともに投票するというのですから、書店員たちの熱い思いを感じますね。それでは今年の本屋大賞の第1位から第3位の作品をご紹介します。

■ 第1位『カフネ』 阿部 暁子 著
 点字5巻 デイジー10時間7分

内容:法務局に勤める女性は、溺愛していた弟が急死して悲嘆に暮れていた。弟の遺言書から弟の元恋人に辿りついた彼女は、その元恋人が勤める家事代行サービス会社「カフネ」の活動を手伝うことになる。「カフネ(cafune)」はポルトガル語で、「愛する人の髪にそっと指をとおすしぐさ」「頭をなでて眠りにつかせる」という意味だそうです。

■ 第2位『アルプス席の母』 早見 和真 著
 点字6巻 デイジー9時間42分

内容:神奈川で看護師をしながら一人息子を育てていた女性。息子は甲子園常連校を倒すことを夢見て、大阪の高校に進学する。彼女もまた大阪に拠点を移すが…。

■ 第3位『小説』 野崎 まど 著
 点字製作中 デイジー7時間37分

内容:5歳で読んだ「走れメロス」をきっかけに、少年の人生は小説にささげられることになった。12歳のとき、生涯の友と出会い、2人は小説家が住んでいるというモジャ屋敷に潜り込む。その屋敷にはある秘密があった…。

 本屋大賞にノミネートされた作品は、とにかくどれも面白く、映画化される作品もたくさんあります。ただし、2024年公開の映画「カフネ」は、今回大賞を取った『カフネ』とは別作品です。ご注意ください。


4 編集後記

 新体制のセンターがスタートして1か月が経とうとしています。皆様の生活には変化があったでしょうか。私は4月恒例の役所・郵便局回りを済ませましたが、それ以外は変わらぬ日常です。
 ところで、業務アシスタントばんは今月までの出勤となります。メルマガ上ではお別れですが、点訳校正や音声ガイド製作、そしてイベント時の応援で来館します。イベントでは皆様とお会いすることがあると思いますので、よろしくお願いいたします。

メールマガジン『アイeye』 編集委員 浦野盛光


発行:川崎市視覚障害者情報文化センター(川崎アイeyeセンター)
住所:郵便番号 210‐0026  川崎市川崎区堤根34番地15
電話:044-222-1611
ファクス :044-222-8105
メールアドレス:kawasaki-icc@kawasaki-icc.jp
公式ウェブサイト:http://www.kawasaki-icc.jp/


メールマガジンは ここまでで終わりです。


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